なんと9年ぶりの投稿です~。
このエッセイを掲載し始めた頃はブログもYouTubeもなかったので、アルゼンチンの雰囲気をお伝えしたくて書いていたのです。その必要がなくなったので、ご無沙汰してました。
9年…色々変わりました。選手は引退したし、大怪我しちゃったし。とりあえず、2020年を記念して、今年の抱負など掲載してみます。
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2019年夏、有彩の故障のため、Hotelデモを急遽美影が一人で踊ることになった。
暗闇に覆われた広いフロア。一筋のスポットライトの中、人生初めて一人で踊る美影。思わず目を奪われ、足元から鳥肌が立つのを感じた。まさか自分のパートナーの踊りを見て、鳥肌が立つなんて……我ながらビックリ。『惚れ直す』ってこういうことかな?美影には内緒だけど。
彼の素晴らしいところは『進化し続ける』という事だと思う。
もともと美影の踊りには不思議な引力があって、某マエストロに『クール&セクシー』と評された彼のオーラのおかげで、8年連続世界ファイナルになれたのだと思う。
選手を引退しても、彼の向上心は全く衰えなかった。2年半前、私が練習中に股関節の軟骨を砕いて踊れなくなっても、落ち込む私を置いてけぼりにして、ドンドン前に進んで行く。
鳴り止まない拍手の中、思わず涙がこぼれた。あぁ、私も踊りたいなぁ。
去年1年休養に専念したおかげで、有彩の股関節痛はだいぶ良くなった気がする。
お医者さん曰く『この状態だと相当痛いはず。軟骨は再生しないので、手術以外回復方法はない。』
でも、怪我直後は感覚が麻痺して1ミリも動かなかった右足が、激痛を我慢すれば動かせるようになり、ビッコ引けば歩けるようになり、今は我慢出来る痛み&時々激痛。
冬の『スタジオ15周年ミロンガ』では、久しぶりにデモをした。
美影の要求の10%も出来なかったけれど、この先、彼の要求に30%でも50%でも応えられるようになれば、私達の踊りは全然違ったものになると思う。
2020年は、それに向かって一歩でも前進できたらいいな。股関節に爆弾をかかえた状態だけど、やれるだけやってみよう。有彩の新年の抱負。